第88回《1998年1月より通算182回》 日本酒と料理を楽しむ会
2012年10月24日開催

飲み干した銘酒稀少酒と、 「千人同心」の料理




今月は、
南信州伊那の「今錦」をお招きし、飲み干しました。モトイ、参加15名で8升、とても飲み干せませんでした。
酒通の間でもあまり知られていない「今錦」、でも間違いなくセレンディピティ! 隠れ逸品を発掘しました!!
特定名称酒は少量生産ながら、とてもいい酒を醸してらっしゃいました。
飲み干せずお土産にされた方、ラッキーでしたね!


「今錦」を造る米澤酒造株式会社は、南信州伊那谷のほぼ中央、天竜川東岸に位置し、
明治40年(1907年)、養命酒発祥の地と同集落である中川村大草にて創業。
自然環境と良質の水(南アルプスの湧水)に恵まれ、
小谷杜氏による伝統の技法を蔵人達が継承し、守り続けています。
原料米は、地元及び近隣市町村のものと長野県内産にこだわって使用し、
和釜(50年使用している産業文化財もの)による蒸し米から、全量を木槽による搾りまで、手造りの醸造を行っています。

いつも会場でお世話になっている「千人同心」いち押しの蔵でもあります。当日は、「黒松仙醸」での修行経験もある蔵人、伊沢さんにお越しいただきました。東京でのこうした会も、ほぼ初めてのことらしく、良い機会になったと喜んでいらっしゃいました。



<酒選テーマ>
 蔵元を囲む「今錦」 米澤酒造 ゲスト:伊沢広海氏 蔵人

出品酒(写真左から)

●「純米吟醸 生詰原酒」
 飯島町産 美山錦55% 1801&901酵母 H23BY

●「特別純米 新今錦伝」無濾過生原酒 有機米仕込み
 飯島町産 美山錦(有機米)59% 701酵母 H23BY
●同「特別純米 新今錦伝」蔵内常温熟成中 燗向き

●「特別純米 おたまじゃくし」中取り無濾過瓶火入
 中川村 飯沼棚田産 美山錦59% 901酵母 H23BY
●同「特別純米 おたまじゃくし」蔵内常温熟成中

●「特別純米 中川村のたま子」中取り無濾過瓶火入
 中川村産 美山錦59% 901酵母 H23BY
●同「特別純米 中川村のたま子」蔵内常温熟成中 燗向き

●「大吟醸 五年古酒」土室常温熟成中
     飯島町産 美山錦39% アルプス酵母(現在は長野酵母C) H17BY



 今月の会場は 「千人同心
  

前菜「旬の香り」から、「松葉串」「秋鮭胡瓜巻き」「公孫樹丸十」。公孫樹は、いちょうと読みます。丸十は本当は薩摩の家紋の形が正しく、持って「さつまいも」を指します。銀杏の葉の形の、干さつまいも。味噌風味で、とても珍しい食材でした。

同じく「庄内豚 松の実焼き」。錦糸卵の下に、松の実が。

左の「松葉串」は、大葉入りソーセージと松笠銀杏でした。松笠銀杏も珍しいお料理で、揚げた銀杏を密で甘く炊くのだそうです。手がこんでいる!

同じく「ソフトシェル黄味衣揚げ」。
「なりもの料理」。椈花茄子、イカ天、蕪含せ、煮貝。
「お凌ぎ」。握りは、平目だったでしょうか。

「蒸し鍋」。タジン鍋を使った、鶏肉と地魚、野菜の蒸し。

天然地魚の「お造り」。
食事は「ふのり蕎麦」。

まだ出ました「季節のアイス」。ごちそうさま!
(2012年10月24日水曜日開催)

「今錦」米澤酒造の蔵人、伊沢広海さん。近隣の黒松仙醸で修行されたあと、入られたそうで、一所懸命いい酒を造っているのが伝わってきました。将来は、杜氏を任されるのかな?


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